※ このときの出来事を雑誌に書いた。とても好評!
2001年の春にADSLを導入することを決めた当時、民生用で一番速いのは○CIのBLR-04Fでしした。リリースされた当初はファームに不具合があり、NTTの用意する二種類のADSLモデムのうち一種類とは通信できなかったのですが、修正ファームが後にリリースされました。それを待って購入しました。
いざ、梱包を開け接続すると、BLRと直接接続してあるホスト、つまり、同じセグメントにいるホストはBLR-04Fと通信できますが、ルーター越しにそのセグメントに接続するホストは、BLRと接続できません。pingを打ってもRequest Time Outです。
ローカルでDNSサーバーを建てており、またこのローカルDNSサーバーはBLRのセグメントにはいないので、BLRと同じセグメントのホストもIEでインターネット上の任意のサイトがブラウズ出来ませんでした。
リモートセグメントのホストが、BLRと同じセグメントにいる別なホストに対してpingを打つと返答があるのに、BLRに対してのpingでは返答が無いのです。BLRに設定したはずの、LAN内のリモートセグメントへの静的Route設定が効いていない事がすぐにわかりました。
○CIのサポートに連絡をとると、
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クライアントが参照するDNSはどこのものになっているか、(DNSフォワダー機能を利用しているBLR-04FをDNSサーバーとして参照しているか)
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BLR-04Fとネットワーク上のPCは同じネットワークアドレスか、
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BLR-04Fとネットワーク上のPCは、IPアドレスがバッティングしていないか、
など、初歩的なことを訊いてきました。まぁ、顔が見えないのですから、ユーザーのスキルは
「何も知らない。」
という前提でサポートしようとするのは当然で、仕方の無いことでしょう。
サポートに対しては
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複数セグメントを持っており、
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BLRの静的ルート設定機能を利用して各セグメントへのルートを設定している、
(リモートセグメントへのルートはNTルーターが知っているよ)
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各セグメントのホストはデフォルトゲートウェイを利用する設定、
(静的設定されていないネットワークへのルートはNTルーターが知っているよ)
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デフォルトゲートウェイ(NTルーター)は各セグメントとBLRがいるネットワークを結んでいる。
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BLRのいるセグメントには、今まではメインの回線であった(これからはバックアップ回線として使用する)ISDNルーターも存在する、
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ISDNルーターは、今までフレッツISDNでインターネット接続が出来ていた、今回購入のBLRはこれのリプレースであり、接続回線を増速するもの、
という説明をしました。
ところが、これから二ヶ月間、メーカーのサポートは製品の不具合を認めず、
ということを前提としたサポートをしてきました。
いわく、
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BLRの狙っているリモートセグメントへの静的Route設定は間違っていないか、
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DNSの設定は間違っていないか、
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DNSはISPのものが使用できないのか、
などなどです。
原因は
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BLRに静的Route設定をしているにもかかわらず、その設定が効いていないこと、
を説明しているのに、メーカーのサポートはそれを信じず、受け入れないのですねぇ。
そこで、MS SMSに添付のネットワークモニタを使って、
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リモートセグメントからBLRがいるセグメントの任意のホスト宛のping
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リモートセグメントからBLR宛のping
のキャプチャを採り、メーカーのサポートへ送りました。
すると、
> いただいたキャプチャーデータはルーティングができていないことは確認
> できましたが、原因を調べるだけの資料にはなりませんでした。
と、
あたかもこちらがキャプチャを採り損ねた如くのような返事がきました。そうじゃなくて、BLRが
リモートセグメントからのpingに対してパケットを返していないのだと伝えました。
「PCルーターの設定がミスっているのではないか」
とか
「BRL-04Fはまともに動いているのだろう」
とお考えの方が少なからずいらっしゃるようなので、
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PCルーターの設定は正しい
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BRL-04Fのルーティングが動いていない
ということを判っていただくためにキャプチャしました。そこから先の障害調査は私の役目ではありません。
ユーザーがすることではないと考えます。
○CI殿ではお認めにならないかもしれませんが、
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このBRL-04Fは「2つまで静的ルートが設定できる」はずなのにもかかわらず、実はできていないのでは?
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ほとんどのユーザーはBRL-04F内蔵のHUBを利用した1セグメント構成で、なおかつDNSサーバーはISPの物を利用するということで、この障害に出会わないだけなのでは?
と考えました。
ようやく、メーカーのサポートも直接BLRに対して通信しているのではないことに気づいたのでしょうか、別なルーターを用意して、ルーター越しにBLRと通信を試みる実験をしたそうです。そして、一発で、こちらの伝えている障害を確認しました。
「LAN側からのpingに対して、WAN側に応答パケットを投げていました。」
との事。こまでで購入から二ヶ月が経過していました。NIC2枚挿しのPCルーターを構成すれば、1日で障害確認できるはずなのですが、やる気が無いんですね。
つづく・・・