ライブハウスでアマチュアのライブを見に行くと、時々
「チューニング合ってんの?」
と感じるような気持ちの悪い音に出会う。
最近はデジタルチューナ全盛なので、個々の楽器でチューニングがずれているということはまずない。バンドで複数の音階楽器がある場合、楽器同士が合っているかどうかという事が問題。
まぁ、誰でも自分の持っているチューナーが正しいと思いたいだろうし、どんなチューナでもA=440だろう、と思い込んでいるんだろう。
実際には、人間に知覚できるかどうかの程度の差こそあれ、同一メーカ製・同一機種でも個体差・バラつきがある。
試にだ、Gt × 2、Ba × 1、なんてバンドの場合、3台のチューナがあるだろうから、それをすべて直列にひとつの楽器につないで音を出してみるとよい。まず、すべてのチューナで同じ指示値を示すということはない。
ばらつきが確認できなければ、しばらくそのまま使用してもよい。まぁ、1ヶ月か3ヶ月程度ね。
ばらつきが確認できたら、キャリブレーションが必要。どのチューナもAを445にするのか・435にするのか、程度の校正機能はある。で、基準となる一台を決めたら、そのメータの指示値を基準として、ほかのチューナでもセンター指示値位置が同一となるように調整する。そうすれば、どのチューナでも同一周波数でチューニング可能。
※ 当たり前なことだけれど、デジタルキーボードでも、内蔵発信器の基準が「常にA=440である」なんてことはないので、ほかのメンバーとのチューニングと合わせるために、基準となるチューナか、それとあわせたチューナでチューニングしないと駄目である。
しかし、あなたのA=440という指示値と、僕のA=440という指示値が自然界に存在するホントのA=440とぴったりかどうか?、ということを信じて疑わない人達って多い。
科学を勉強していない人ならばまだしも、ITエンジニア・ネットワークエンジニアをやっている人達に、そんなおばかなことを信じている人がいるから、あきれちゃうんだよね。
ずっと以前、
「2機種間の24時間連続ワイヤーレートのパケ落ち試験は意味ない」
とノブロウ君が説明してくれたことあったが、チューナ同士のキャリブレーションの必要を感じない大泉学園在住のベースプレイヤーや東伏見在住のキーボートプレイヤーは、ノブロウ君の論を理解できないだろうね。
うれしいことに、この四月から通っている某音楽学校の先生は、当然こんなことはすでに知っていて、
「自分のチューナーだけを信じないで、定期的にバンドメンバー同士でチューナを合わせるように。」
という。
バンドメンバー同士でチューナのキャリブレーションをしないような人とはバンドを組んではいけない
最終更新日 Jun 28 2008